だからひとを愛するのは怖いんだ。
ああ、この人の愛がなくなってしまったらどうやって生きてゆけばいいのだろう。
と
ふと思った瞬間に怖くなる。
なんらかの理由でその人がいなくなってしまった時
きっと物理的には生きていけるけど
もう二度と同じものは得られないのだから
きっとうまく寄せて、似せたものは手に入るかもしれないけれど
こんなに一挙一動に、からだが花咲くように、
薄ピンクのグラデーションが溢れていくのは
このひとでしか、そうならない。
この感覚の出所を知るまでは
どうやら離れられないと、そう思った。
世間から依存だの、執着だの言われようと
かれらには絶対に見えない花をわたしは手にしてしまったのだから、それでいいのだ
みたいな内容の小説を書きたい。
けど、
主人公の設定が難しい。
小説を書くための恋愛がしてみたい。