ことば通りのことばなんて無い

欲しい言葉を

欲しい意味の通りに

くれる何かがあったら

買うのになあ。

 

ことば通り

 

という短編を書いて

そう思った。

 

自分のことばと

相手のことばは

同じじゃないから

欲しいと思った時に

すれ違っていて

それがとてもつらいというか。

 

もらったことばに

どうにか傷つかないようにつじつまを合わせて都合のいい意味を捏造して使ってみるけど

そんなのは嘘だとわかっているから

受け取れるわけがないんだよね

 

なんでそれを嘘だと思うのかとか

どういうロジックで受け取るのかって

自分が決めたんだと思うけど

できたら自分にとって一番やさしい意味で捉えたいから現実から逃げてしまうみたいな。

 

ことばに意味を持つことが無駄なんだよ、って言われたけど

わたしはことばは大事だから

意味をつけたくなる

 

というか、

あのひとに使う言葉にはとかく意味をつけたかった。

いちばん丁寧に、誰よりも丁寧に接したかった。

でも結局いつもわたしのためだけの会話。

受け取ってもらえることばなんてさ、

わからなかったよ。

わかろうとしてたかな、

いや、わからないな、それも。