花火の音がするんだけど、全然見えないから

たぶん雷なのかも

エイサーの太鼓でもなさそう

地響きもやばいから、これは雷なのかも

音でなにが起きてるかわかるって、知識のひとつなのか、そもそも備わってるなにかなのか

 

昨日のわたしの声、どう聞こえたかな

ちゃんと

伝わるようになってたかな

声や言葉じゃなくて感覚で捉える人って

すごいなあ

ひさしぶりに頭の中ぐちゃぐちゃになって

でもこれはなんか、知ってる、知ってるやつだ

って思い出ひっぱろうとしたけど、きっとちがうんだ

わたしが今を過去で塗り潰そうとする瞬間

わかったんだけど

それ以上にありありと、存在を知らしめられると、どう逃げても直面しなくてはいけないことに気付かされた

お腹の中から必要なもの引きずり出される

ほら、言えよって

なにが欲しいんだって

突きつけられるのに、欲しいものを言いたいわけじゃないし、今欲しがるべきものってなんだろうってわけがわからなくなる

なにを欲して欲しいんだ、この空間で

わたしの欲を表するにはやっぱり言葉でしかないんだな

かなしい、不安だ、さみしい

埋めてくれる?

無くしてくれる?

それだけ信頼するから、たのむよ、ねえ

だれか愛してくれないかな。

体だけでもいいんだ、その時だけは近くにいれる、だきしめてくれるでしょ

ていうことはそばにいる、ということが愛なのかな

抱きしめる、キスする、首に舌を這わされる、指を絡ませて、中を擦られて、なんでもよくなる瞬間とか、さあ、どうだ

この中のどこに愛があったでしょうか

それよりもセックスが終わった後のじっとりした肌と肌がこわいくらいくっついてる時がいちばんな気がしてならない

肌が離れた瞬間に、スマホの保護シールが剥がれる時に近いような微妙な摩擦がある

お餅同士が綺麗に離れていくかんじ

それってセックスしてる時より、細胞としては強い一体感じゃないかな

目を見ても、目を閉じても

思考が及ぶところなんて変わらないくせに 

どうしてあんなにこわかったんだろう

こわい、と思うことは初めての事であったり、からだがどうしたらいいか自分の言葉で伝える前にどうにかなってしまうときだ

コントロールできないことが怖い

どうあっても、わたしは思考を手放せない

逆にどうあったらいいんだ

前みたいに、人様に迷惑かけるくらいお酒飲んだらいいのかな

わたしの感性どこいってしまったんだ、感覚は?

痛い、恥ずかしい、わからない、くらいしかわかんないよもう

 

 

感覚だけで、愛されてるって、感じられるなにか

わたしにはそれがないからなあ。

 

あ、やっぱり雷だった。