暗い海

今夜、という単語が好きだ。

夜は暗くて足元が見えにくかったり、何か死角から物が出てくるんじゃないかとか、見えないものが多くてこわい。

 

ただ、

見て欲しくないものを隠してくれたり、

逆に明るいところでは見せられないようなことも

今夜、なら見せられる。

 

ってなる。

 

今日浦添の海岸沿いを歩いていて

近くも遠くも暗くて、音と匂いしかしなくて

怖かった。

その時に見えてるものは、明るい時には全然見えてなくて

恐怖と勇気がかわるがわる。

 

怖い、

なにが?

出てきた答えは、わたしだ。

何も見えていない向こうに、恐怖を感じているのはむき出しになった夜のわたしだ。

 

ひとりきりであの暗い海をただじっと見つめていられるだろうか。

そこに高揚感や、美しさをいつか感じる日が来るのだろうか。

問答を超越した先に、わたしは闇に何を見つけるんだろう。

 

それもすべて今夜わかる。

 

「やらなくてはいけない」ことが多すぎる朝にはわたしは別人なんだと思う。

 

だから、毎日

今夜。を繰り返して自分を取り戻す。

 

自分の恐怖すること

それを乗り越えるために必要なこと

 

明るいうちには理解できない

盲目の自分と向き合う時間。

たぶんそれが

腹が据わった意味での

今夜、なんだと思う。