狂った才能の瓦礫
時間が、必要だったんじゃない。
聞く勇気が必要だった。
発熱も、もやもやも、全部後付けの言い訳で
嫌われてしまったという事が、自分の中で妄想というにはリアルすぎるほどに大きくなっていってしまうから、少しでも動揺が薄まるように時間を置いただけ。
画面に映ったあの人が、なんだか少しつまらなそうで、それは、わたしのせいだったらどうしようとか。
また、振り出しに戻っちゃうのはかなしいなとか、そんなことを考えてた。
私にとっては、ただひとりのひと。
彼にとっては、その辺のひとり。
好きも嫌いも意識されることなんてないくらいのその程度なんだ、きっと。
また幸せにしてくれない相手を喜んで見つけてしまった。
たくさん泣くのか
たくさん悩むのか
結局詰め寄って、喧嘩して、両成敗。
さよならは火花のようなのか。
はたまた雨の日に路肩に泥まみれで寄せられた屑のようか。
わたしを、選ばないひとを
わたしは、選び続けていく。
そうやって積み上がって、できた35年目の古びた細胞のかたまりなのだ。