エスパー英治。

おまえをしあわせにしてくれるひとと

早く出会ってほしい

逆に

目に見えて絶対だめだ、と思うやつには

絶対に嫁には行かせたくないな、と今でも思う。

おまえはさみしがりやで

本当はすごく小心者なのに、人の盾になることを厭わず、人の分まで余計に傷ついてるのをどうにかしてやりたかったが、結局なにもしてやれなかった。

小さい頃から寂しい思いをさせた分、おそらくおまえは寂しさをほかで埋めようと仕事や恋愛に打ち込んでいた気概もあったが、俺たちは複雑な気持ちで、見守ることもできず叱ったり、手を上げてしまったり、申し訳なかったなあと思う。

裕子の旦那さんになってくれるひとには、お父さんやお母さんがあげることのできなかった安心感や寄り添い、なんでも話し合えるような信頼感、そして慈しみ、支えていける愛情をもったひとにお願いしたい。

そして、ただ感謝をしたいと思う。

お父さんはいずれ死んでいくと思うし、その先でおまえがひとりぼっちになることだけはさせたくない。さみしがりやで不安感の強い子に育ててしまって本当にかわいそうなことをしてしまったが、それを打ち消して、ただただひたすら大事にしてくれるひとには感謝しかない。

そういうひとを見つけてください。

お金も大事、もちろん人柄、誠実で真面目であることも大事だけど、

何よりそのひとがおまえの笑顔があれば生きていけると言ってくれる人であったら。

それはお父さんとお母さんの願いでもあるから、それを叶えてくれるひとなら本当に素敵な人なはずだ。

長くなったが、本当にしあわせな出会いをしてほしい。兄のことやら、土地の相続のことやらで重荷を感じさせてしまって申し訳ないが、裕子には自分がまずしあわせに、笑顔になるという選択肢を忘れないでいてほしい。

これは全ての親が思うことだと思うが、

自分の子供には絶対しあわせになってほしい。

お金持ちになってほしいとか、偉くなってほしいとは思わない。

ただ、ずっと笑顔でしあわせに生きていてほしい。

そう、思っています。

お父さんは、おまえのことをしあわせにできなかったから、他の人にお願いしてしまうのは筋違いかもしれないけど、おまえがよく言う、自分ができないことはできる人にやって貰えばいい。その分自分は自分ができること、好きなことを思い切りやればいい、というのをここでやってみようと思う。

だから、おまえももう少し人に頼ったり、弱いところを見せながら、強い女であり続けようと無理するのはやめなさい。

誰かのために、望まない自分であることを続けるのはきっと辛いはずだから。

弱くてさみしがりやのおまえを包んでくれる人がいつかくるから、その時は突っぱねずに、お願いしなさい。

とにかく、この先どんなことがあっても家族はおまえの味方だから、いつでも帰ってきて大丈夫だからね。体に気をつけて、かぜひくなよ。