「だれか、【あなたはアーティストとして大成功するよ】って言ってください。」

かなしすぎる。

涙はでないけど、胸の辺りが缶切りでガリガリ削られてアルミホイルがグシャグシャされてぬかるみの土を投げつけられるような

苦しいっていうのが一番近い。

何ページ何ページも願い事を書いて、

人様より上にいけますように

人様より幸せになれますように

人様より偉くなれますように

人様より楽に生活できますように

ボールペンのインクが切れるまで気づかずに、

いつのまにか願い事を、人を呪うように。

気づいたら、朝だった光が傾きかけて夕方になっていて。

誰が読むでもない文章を延々と目の前に広がるままにうちこんで。

無理矢理排出してやり場のない言葉の矛盾した掛け合いが広がって収拾がつかない。

終わりは決まってるからそこまで連れて行ってあげるだけなのに、中間のお話には興味が無くて散る・失くなる・消える・終わる瞬間に最大限の美しさを灯す。

そういうことを言いたくて、ただどんどん綺麗なものもなんで綺麗だと思ったのかも忘れてしまって、コラージュした映像だけがひび割れて見える。それが悲しくて、だって「違う」ってわかるから。ほんとは思い出せないのに、違うことだけはわかってしまう。

左斜め後ろに霞んでいった声とか、離れていく体温はもう取り戻せないからずっと死ぬまでほしがってしまうんだ。

凪いだ線が突然跳ねるように、体の中から突き上げて命を吹き返してほしい。

バイオリンの音を聞いている時の、頭の中に表示される縦線の集合体の正体を知りたい。

 

 

ちがうんだ。

愛されたいだけなんだ。