さよならを決めるのがいやだ。
多分、あまり考えすぎず身を委ねてしまった方が幸せになるのかもしれないけど、それはそれで幸せではなかったり。

簡単に諦めてしまったことが
今になって自分の首を締めていたりして

自分を守ろう、守ろうとすればするほど
なんだかパワーレスになっていくし。
なんだか。なんだろうか。

あの人を見た時の、わたしのからだの底から
滲み出てくる熱とか、燦々とした潔く、想像以上に緊張してしまう手や腿裏の感覚とか。
このひとの横にいたい、という無闇で相手の気持ちを大またぎで超えていくひどく雑で自分の中だと一等賞で純粋な憧れとか。

それを伝えることを諦めてから
全て諦めてしまっているような気がする

とん。とすこし背を風に押されれば
真っ逆さまに岬の岩礁に落ちていけるような
手軽な人生なくせに
手軽にしたくなくって
自分はどこかなにかを負って生きている事を
誰かに知っていて欲しくて
大したことでもないのに
大変そうなフリをしてみたり、
本当にわたしの本当はどこにあるのだろうか。