散っていけ。

満開だった時から

一晩で枯れて

それでも一年を通して花は絶え間なく咲いていたのに

今日で、何年だろうか。

 

花びらを落とすこともなく、

たまに吹く風に青い葉のふりをして

揺れて見せたり

 

徐々にひとつ、ふたつと花を落として

もう咲くこともないと言い聞かせてきた。

疲れてしまった。

また指先に触れる事もなく、

わかりきっていたことを理解できないふりをして。

遠くから小さく手を振ってみるけど、

もう、自重に耐えられない。

自分の気持ちがなんなのかもわからない

から

願わくば今日でもう散って、どこぞへと流れていってください。

誰かに無理やりむしりとられるのなら、自分から落ちていくからほうっておいて。

 

自分で区切りをつけられないから、

季節というものがあるのだと

なんとなくそう思った。

 

 

きれいで、せつなくてどうにかなってしまえ。